イタリア語の特徴的な「gn」の発音は、日本語にはない発音で、後に母音がある場合、ニャ、ニュ、ニョのように覚えてしまうと間違いなく間違いを犯します。
なにが違うのか、基本を押さえよう。
イタリア語の発音 gn
文章で説明するとわかりにくいので
基本的に二重の発音
イタリア語の「gn」は、基本的に
母音+gn+母音
の組み合わせで成り立ってます。
例えば、bagno (入浴、トイレなどの意)を下記のように、母音を赤系色にして、gn を太字と記してみると
bagno
のようにgnの前後に母音がありますね。
これをIPA記号で表現すると、/ˈbaɲɲo/ となります。
↓音声で確認しみる
ほかの単語を例にしてみよう。
Bagno di Romagna(エミリア・ロマーニャ州にある地名です)は、/ˈbaɲɲo di roˈmaɲɲa/
Bologna(エミリア・ロマーニャ州の州都です)は、/boˈloɲɲa/
確認してみてどうですか? IPA記号を見ると、/ɲ/ が二重になっているのがわかるし、音声で聞くと、演歌歌手さんが小節を回したり、ためて歌うテクニックみたいな、小さい「ん」が入っているように聞こえますね。(笑)
さて、では同じ「gn」の gnocchi の場合は、どうでしょうか?
イタリア語「gn」で始まる単語は稀
ちなみに、イタリア語の「gn」は、子音との組み合わせができず、子音の前で始まる単語がごくわずかです。
その中でも、よく知っているイタリア料理の定番の一つで小麦粉とゆでたジャガイモを一緒にこねて団子状になっているものを、複数形で、gnocchi 、単数形は、gnocco がありますね。
この場合の「gn」は、二重に発音しません。
gnocchi を、IPA記号で表現すると、/ˈɲɔkki/ です。
音声で、確認してみましょう。
違いがわからない、という方は、gnocchi と bagno の音声をご確認ください。
ここまでは、基本的に母音の間にある「gn」は、二重に発音することが分かった。
ちなみに、二重子音Nとも違う
イタリア語の「gn」は、二重に発音するけれど、二重子音の「n」とは、また違います。
例えば、sonno(眠気)と sogno(夢)は、なんだか似ているようだけど、IPA記号で表すと、/ˈsonno/ と /soːɲo/ になります。
ほかの単語で例えば、spanna(手のひらの幅)と Spagna(スペイン)では、 /ˈspanna/ と /ˈspaɲ.ɲa/ とやはり、違いますね。
最後に
まとめると、イタリア語の「gn」は、前後に母音がある場合がほとんどで、二重に発音するが、二重子音Nとは、違う発音です。
また、子音の前で「gn」から先に始まる単語の場合は、二重に発音しません。